春夏新作コレクションのテーマの一つ、“スポーティーマリン”に合わせて復刻することになったのが、こちらのマリンテイストなハンドバッグ。今らしいデザインに見えますが、実は、元となったデザインは昭和30年代頃のもの。
昭和初期の頃のハンドバッグと言えば、口金を用いたフォーマルやセミフォーマルなシーンに使える固い雰囲気のハンドバッグが多い時代でした。その時代に変化が見られるようになったのが、昭和30年代頃。デザインにカジュアルテイストが加わり始めます。蓋をかぶせるタイプなどの、形はセミフォーマルだけれど、革や金具などでカジュアル感を出したデザインのものが見られるようになりました。このバッグはその頃デザインされたもの。口金を用い、形はきちんとしたセミフォーマルなものですが、手染めの革に白いラインを乗せ、ゴールドの大ぶりの金具を用いたことで、カジュアルに楽しめる雰囲気に仕上がりました。本格的にハンドバッグ作りを始めた2代目濱野初男の時代は、このように、移り変わるファッションの流れに沿って、新たなテイストを取り込み、ハンドバッグ作りの本場フランスやイタリアでの技術やデザインソースの習得に励んでいた時代でもありました。 |